カンクンでゆっくりバカンスしたあとは、メソアメリカ南部のジャングルに200年以上にもわたって栄えた、マヤ文明の目玉遺跡チチェン・イツァー、美しいコロニアル調の建築物が栄えるカンペチェ、800年も人知れずジャングルに眠っていたパレンケ遺跡とつぎつぎに観光して行きました。メキシコって観光資源が豊富ですね
|
||
メキシコで期待していたものといえば、このマヤのピラミッド。エジプトのような神秘さはないけれど、この造形美には心動かされます。これはチチェン・イツァーの急進的な神殿エルカスティージョで、9世紀初頭に完成したと言われている |
|
神殿内部に配置されている赤いジャガー像。こいつの目はヒスイでできていて、祭事などには生贄を置く台と一緒に活躍したらしい |
このピラミッドの階段は幅が狭く、とても急だ。大のオトナでもこうやって手をついてソロソロと降りなければいけないもの |
|
みんな手をつきながらソロソロと降りてくる様子は、下から見ているとちょっと滑稽で思わず吹き出してしまいそう。手前のおねえちゃんが水着なのはナゼ? |
こちらが戦士の神殿。たくさんの柱が取り囲んでいることから「千本柱の神殿」とも呼ばれている。ジャングルの中にぽっかりと浮かんだ遺跡……なんだかロマンがありますな |
|
神殿内部はこらんのとおり柱がいっぱい。この神殿の造りは中央高原のトゥーラ遺跡にも同じようなものがあるため、チェチェン・イツァーと中央高原の交流説が強調される要因になっているとか |
千本柱で遊ぶ人(笑)。ぶっちゃけ、この神殿はかくれんぼうにかなり向いていると思うんだけど……
|
|
蛇の頭と、エルカスティージョ。この写真、「地球の歩き方 メキシコ」のチチェン・イツァーのトップページの写真を模して写したものだったりします。てへ |
こちらは一面に頭蓋骨が掘られた台座。ここはなんと生贄のガイコツを大衆にさらす場所だったとか。このあたりの文化ではしばしば「生贄」が登場する。当時は神聖な儀式だったらしいが……生贄はヤだなあ |
|
ガイコツの台座には、色々な表情のガイコツが並んでいます。よくよく見ると結構オトボケな顔も多く、「コワイ」というより「カワイイ」と思ってしまうのですが |
こちらが聖なる泉セノテ。ここはかつて生贄が装飾品とともに放り投げられた泉だとか。普段霊感なんてまるでない私たちですが、ここの泉だけはどんよりとしてて気持ち悪い感じがしました |
|
チチェン・イツァーは6世紀頃に栄え、一度衰退し、その後また10世紀前後に再興している。このピラミッドは前期に建てられたもの。エルカスティージョと比べると規模も小さくこじんまりとしているが、そのぶん遺跡としての味がある? |
この丸いドーム型の建物はマヤ人の天文台として使われていた。マヤ人たちは月、太陽、星の位置を肉眼で観測することにより正確な暦を作り上げていた。非常に優れた人たちだったことがわかる |
|
旧チチェン・イツァーのエリアのかたすみに建っていた門。純粋なプウク様式で作られていて、壮大なほかの建築物に比べ、こじんまりとしてて装飾もカワイイ |
ところ変わって、こちらはスペインによって最初に造られた要塞都市、カンペチェ。広場の中央には立派なカテドラルが建ち、いかにもスペイン植民地時代の雰囲気が漂う |
|
サングラスに教会が写ってます。って見ればわかるか(笑)。最近私たちは「写真、ちょっとマンネリ化してない?」というわけで、いろんな試みをしております |
カンペチェの街並み。この街は世界遺産にも指定されているせいか、整備されていてとてもキレイ。ロマンチックな街角をそぞろ歩きしていると、「はて、ここはメキシコ?」と不思議な気分になる。デート向きの街 |
|
コロニアル調の建物の特徴として、天井や窓、ドアが高い。中に入ると広々していて、開放感がある。この家は塗りたてなのか、鮮やかな水色がひときわ目立っていた |
コロニアル調の建物で多いのが、この中庭。これがあるせいで日当たりもいい。日本でもこんな家に住みたいなあ、ムリかなあ |
|
要塞都市カンペチェにはいまも街中にこんな砦が残っている。17世紀、海賊の襲撃を防ぐために作られたものだそう。しかし海賊対策って……なんだかロマンチックだわ |
要塞の上から見渡したカンペチェの街並み。まっすぐに整備された道に、メルヘンチックなパステル・カラーの家々が並ぶ。この写真だけ見たら、メキシコって感じがしないな
|
|
要塞の鐘。かつてはそれなりの役目を果たしていたのかもしれないが、いまはポツンと佇んでいるのみ |
要塞の内部は博物館になっていて、当時の武器などが飾られている。この弓矢はなんだか武器というより芸術品といった趣 |
|
「あ、海賊だ!」というわけで、海賊ポーズ(微妙に帽子をまげてみた……笑)。しかし海賊ってなんだかドラマのような話なのに、こうして見ると実際いたんですねえ。というか、いまでも活躍している海賊もいるとか。いや、世界は広い |
世界遺産の恩恵に預かって? 広場に設置されているイスもこんなに立派な紋章入り |
|
夜のカテドラル。ライトアップされていて、実にロマンティックです。「じゃあ8時にカテドラルで……」なんて待ち合わせ、ステキかも |
ちょうどこの日はカテドラルの前の広場で、お祭りをやっていました。ライトアップされたなか、ギターとフルコーラスのハーモニーに聞きほれる人、多数。もちろん無料のお祭りで、私たちはちょっと得した気分に |
|
コーラスのあとは、民族舞踊。カラフルな衣装に身を包んだ踊り子たちがクルクルと舞います。「あーキレーだねー」と言いながら、カンペチェの夜は更けていきます |
翌日は移動。バスの中から見た田舎の景色は実に素朴で、思わずシャッターを切ってしまう。いまでもメキシコの田舎の人はこんな家に住んでいて、シンプルな暮らしをしている |
|
小さな村にあった看板。手書きで、素朴な味わいがありますな。メキシコの人が作るものって色彩感覚に優れていて、ちょっとしたものでもかわいく見えてしまう |
パレンケの街郊外では、いたるところで山を切り、新しい建物を建築していました。こうやって都市は発展していくんだろうけど、切り出された山を見るとちょっと寒々しい…… |
|
パレンケの遺跡に到着。規模はチチェン・イツァーほどではないけれど、バラエティーに富んだ遺跡が並び、雰囲気はこちらのほうがうえかも……? |
遺跡の中心にある立派な建物が宮殿。写真中央に見える塔は、ほかのマヤ遺跡には見られない4階建てで、天体観測のために使われたとされている |
|
ここは思ったよりも観光客が少なく、こうやってしばし遺跡としっぽり語らうなんてこともできちゃう。この宮殿には水路が張り巡らされて当時は水洗トイレやスチームバスまであったとか |
この建物は最上部にマヤ文字で綴られたプレートがあったことから碑文の神殿と名づけられている。高さ23メートルにも及ぶ立派なもの |
|
さすが世界遺産、というわけで遺跡のアチコチには物売りの子供がいて、なんかあるとすぐ「お金ちょーだいっ!」。しかもカワイイから悔しいんだよな(笑) |
「兵どもが夢のあと……」を思い出させる景色。確かに遺跡というのはちょっとボロっと壊れているぐらいが味があるのかも |
|
パレンケ遺跡は、ジャングルのまっただなかにある。このロケーションゆえに、800年ものあいだひっそりと眠りにつくことができたのだろう |