世界一周デート
  トモ&エリの607日間ハネムーン

  発行:TOKIMEKIパブリッシング
  発売:角川書店
  定価:1,575円(税込み)
  発売日:2005年3月14日
  オールカラー/256ページ
  ISBN4-04-894545-9

 

 

 

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単行本はオールカラーで全256ページ。写真がいっぱいで、とってもポップな雰囲気です! 内容もホームページにアップしていたものから刷新しました。ここでは特別に本の中身をちょっとだけ公開しちゃいます! サンプル1→サンプル2の順にご覧ください

sample2

サンプル2

 

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サンプル1

 

 



トモ:ついに、終わったねえ。

エリ:終わったねえ。
トモ:長かったねえ
エリ:長かったねえ。
トモ:なんか同じこと繰り返してない?
エリ:だってホントにそう思うんだもん。
トモ:結局本が完成するのに一年かかったからね。


●今だから明かすけど……

エリ:確かに、最初は私たち、本を出すのを甘くみてたよね(笑)。いまだから明かすけど、旅から帰ってきてすぐ、某出版社から声をかけてもらったんだよね。
トモ:そうそう。その時点でもう「印税生活だっ!」って有頂天になってた(笑)。
エリ:なのに、その話が崩壊して……。でもさ、その後いろんな人のところまわったんだよね。
トモ:最初から、いっぱいいろんな人にお世話になったよね。
エリ:そんな中で出会ったTOKIMEKIパブリッシング(※ふたりの本を発行する出版社)の社長さん、太っ腹だったよねえ。出しましょう! オールカラーにしましょう! って。思い切りの良さに感動した。
トモ:そんなオトナになりたいよねえ。


●原稿書き

エリ:でもさ、いざ始めてみると、なんかかんか言って原稿書くのが大変だったよね。
トモ:特にキミがね(笑)。
エリ:そんなことないよ〜〜。
トモ:相変わらずよくケンカしたし(笑)。
エリ:そういえばさ、ふたりで「カンヅメになろう!」って温泉に3泊したのに、結局毎日温泉入ってマンガ読んでて。あ、思い出した! そんときトモちゃん、プリプリ怒ったんだ。「自分たちの本と『ジャリん子チエ』とどっちが大事なんだよ!」って。そのくせ、自分は「沈黙の艦隊」に読みハマってた。「あと一冊だけ!」とか言って。
トモ:いま考えると笑えるよね。しかも読んでるマンガが微妙に古い(笑)。
エリ:まあ温泉で読むには向きのマンガだよね。


●写真選び

エリ:でもさ、その社長さんの鶴のひと声で「オールカラーだっ!」ってなって、超うれしい半面、写真選ぶの、大変だったよね。
トモ:なにせ、全部で5万枚あったからね。で、結局本に入ってるの、300枚ぐらい? こんなに写真いっぱいの本が出せるって、うれしいよね。
エリ:そうなんだよ〜。しかも意外に写真がいい。あ、言っちゃった(笑)。
トモ:オールカラーで全部で256ページもあるし。これで1,575円は、正直かなりお得だと思う。
エリ:一家に一冊、ぜひどうぞ、だね(笑)。でもさ、写真見てるときって、ある意味体に悪いっていうか、「旅に出て〜〜〜!」って思うよね。
トモ:うん、やっぱり写真のパワーって強かった。
エリ:トモちゃん、よく遠い目をしてたよ(笑)。
トモ:でもそのおかげですごく「旅感」のある本になったんじゃない?
エリ:ほんとだよね〜。パラパラ眺めているだけで世界一周できちゃうっていう。
トモ:でもさ、自分たちの本が実際形になっていくのはすごい感動じゃなかった?
エリ:うん、かなり。なんか、デザインもすごい新鮮だったっていうかさ。自分たちじゃ絶対こういうのは出てこないと思った。ホームページとは全然別物で、すごく新鮮なの。
トモ:うん、カワイイ感じだよね。なんか旅の本って「ハードボイルドですっ!」って感じの本が多いけど、僕たちの本はすごくポップで、新しいと思う。
エリ:いい感じに気負ってないというか、私たちのへなちょこ具合が出てる(笑)。
トモ:いやあ、いい本だあ。
エリ:また悦に入ってる……(笑)。


●リポデーをダース飲み

トモ:しかしさ、ホームページもそうだったけど、こんだけ素をさらけ出していいわけ? って気がしてきたよ。
エリ:芸能人じゃないのに、顔写真バンバン出てるしね。
トモ:おまけにホームページには載せてなかった恥ずかしい話まで……ああ、ちょっと後悔してきたあ。
エリ:特にトモちゃん。いままで友達にも秘密にしてきた内緒話、大公開してるもんね。
トモ:なんか、会社で誰かになんか言われたらどうしよう。恥ずかしいよ〜。
エリ:ホームページからかなり内容を変えたし、新規に入った話も多いし、秘密にしてた泣ける話もあるし……。いま考えると旅ってホント、いろんな思い出ができるよね。
トモ:思い出話だけで、いまだに三晩ぐらいは語れそうじゃない?(笑)
エリ:また1年かかるかもしれないけど……。
トモ:またリポデー(※リポビタンDのこと)のお世話になるか!
エリ:締め切り間際は忙しかったよねえ。
トモ:いやあ、正直結構つらかった(笑)。
エリ:(笑)。いやしかし、リポデー飲んだよねえ。トモちゃんがダースで買ってきたときにはビビったけど、結局全部飲んだ(笑)。あ、そうだ! ちょうど作業が佳境に入ってるとき、私風邪ひいてたんだ。
トモ:そうそう。ゴホゴホ言いながらリポデー飲みながら、赤ペン握って。あんとき……すごいブサイクで、かわいそうになったもん(笑)。
エリ:決して他人には見せられない姿だよ。「見るな〜〜〜!」みたいな。
トモ:作業中は部屋も戦場みたいになってたし。
エリ:部屋があまりに殺気だってたのか、モモちゃん(※我が家の愛すべきバカ猫)も近づかなかった(笑)。
トモ:本ができたら、モモちゃんにもあげたいね。
エリ:え〜!? 絶対いらないって(笑)。


●もしバカ売れしたら!?

エリ:しかしさ、本、売れるといいね〜。
トモ:ホントだよね。エリちゃん、毎日それ言てるよね。
エリ:どうする? バカ売れしちゃったら。
トモ:また言ってる(笑)。
エリ:「セカチューの後はセカデーだ!」と言ってね。
トモ:お、良いこと言うねえ。
エリ:で、映画化されてさ、そのCMで、「助けてくださいっ!」じゃなくて「旅立たせてくださいっ!」とか叫ぶの。トモちゃんが泣きながら(笑)。
トモ:で、なぜかエリちゃんはバックパック背負って倒れてるの?
エリ:ははは。


●売れなかったら……

トモ:でもさ〜、10冊ぐらいしか売れなかったらどうしよう……。
エリ:ま、そのときはそのときで考えよう。っつ〜か私もう考えてんの。
トモ:何?
エリ:「本を売り歩く旅」。良さそうじゃない? 
トモ:行った土地土地で布広げて、「本いかがっすか〜?」とか言うの? でもそれってさ、超荷物重いじゃん。
エリ:あ……。終わった(笑)。あ、でもさ、日本国内だったらいいんじゃない? あ、いいよいいよ、全然いけるよ! 車に本いっぱい積んで、日本中巡るの。いいじゃん。「世界一周デート」を持って、「日本一周デート」。
トモ:でさ、サブタイトルは「大量に余った本を売り歩く夫婦」(笑)。
エリ:そうしよう、そうしよう! それでリアルタイムでネットにアップしていこうよ。毎日「売れた本の数」とか書いて。
トモ:「今日は一冊も売れなかった……」とか?(笑)
エリ:「田舎のおばあちゃんが情けで一冊買ってくれる」とか(笑)。
トモ:でもそれって本が全部売れるまで旅は終わらないの?
エリ:それもやだねえ。最後には資金がつきて、「今日は一冊も売れなかったので、何も食べられない……」とかなるの? 
トモ:「今日は三冊売れたので思い切って銭湯に行った」とか(笑)。


●というわけで

エリ:ま、売れる売れないは神のみぞ知る、だね。
トモ:まあね。がんばったからって売れるってわけでもないしね。
エリ:ただ、なんか届くといい人に届くといい。
トモ:???
エリ:いやさ、この本を読んで迷ってたけど旅に出ます! とかいう人がいたらいいな〜と。
トモ:また、悪魔のささやきだ(笑)。
エリ:でもさ、なんかテレビとかでさ、よく仕事とかで失敗して自殺しちゃう人なんか、いるじゃん? 
トモ:うん。
エリ:そういう人がさ、「最期に本屋でも……」とか立ち寄ってさ、ふとこの本を見て、「そういえば俺がいなくなったらアイツはどうするんだろう……?」とか奥さんの顔が思い浮かんだりして。
トモ:「ダメだ、ダメだ。自殺するぐらいなら『世界一周デート』に出よう!」とか言って?
エリ:そうそう。
トモ:でもさ、ホントそれはあるよね。なんか僕たちが旅に出て全然後悔してないっていうか、いまでも「良かったな〜」って思ってるから、そういうのが伝わるといいよね。
エリ:うん。人生のひととき、こんな選択肢もあるんだよ? みたいな。
トモ:というわけで、ちょっと悩んでる人、悩んでいる人が周囲にいる人はぜひこの本をゲットしましょう。
エリ:お、うまくまとめたね。
トモ:でしょ? もちろん悩んでない人でもいいけど(笑)。

エリ:そうそう。「誰でもいいから、買って!」って感じだよね(笑)。
トモ:あ、言っちゃったね。
エリ:言っちゃった(笑)。
トモ:というわけで、よろしくお願いします(ペコリ)。
エリ:よろしくお願いします(ペコリ)。

(2005年2月某日 東京の自宅にて)
※この記事はメルマガ112号にて配信した内容を再編集したものです